記事一覧
これまでに入った記事を、新しい順に並べています。
ジョージアのワインは、地面に埋めた卵形の壺の中で、皮も種もいっしょに5〜6か月かけて作る
黒海とカスピ海のあいだ、コーカサス山脈の南の国ジョージアでは、ぶどうの果汁を皮や種や軸ごと卵形の素焼きの壺「クヴェヴリ」に入れ、地中に埋めて発酵させる。2013年にユネスコの無形文化遺産になった。
パナマ帽は、パナマではなくエクアドル生まれ世界に広めたのは、運河を視察した大統領の一枚の写真だった
夏の麦わらの中折れ帽「パナマハット」。編まれているのは、エクアドルの海辺の農家だ。ヤシの仲間の繊維で、1つ編むのに1日から8か月。なぜパナマと呼ばれるのか。旅人の通り道と、1906年の大統領の写真。
ボイジャーの金のレコードには、55の言葉の「こんにちは」と、雷とキスの音が入っている1977年、宇宙に投げたびん
1977年に打ち上げられた探査機ボイジャーには、宇宙の誰かに向けた金色のレコードが積まれている。55の言葉のあいさつ、地球の音、90分の音楽、115枚の絵。カバーには、拾った誰かへの説明書が刻まれている。
数字が並んだだけの電報1枚が、アメリカを第一次世界大戦に引き入れたロンドンの「ルーム40」が読み解いた
1917年、ドイツの外務大臣がメキシコに送った暗号電報。「メキシコがテキサスなどを取り戻すのを了解する」。それを解読したイギリスは、暗号を解いていることを隠しながら、どうアメリカに見せるか考えた。
ボーダーのシャツは、フランス海軍の水兵の肌着だった1858年の決まりで、しまは20〜21本
紺と白の細いしまのシャツは、フランスでは「マリニエール(水兵の服)」。霧の海でも見つけやすいと言われるしま模様は、1858年に海軍の制服になった。しまの幅は1センチ、間は2センチ。ココ・シャネルが街に連れ出し、休日の服になった。
運動しない人でも、1日3回「1〜2分の、息が上がる動き」があると、死亡のリスクが約4割低かった
ジムに行かなくても、階段を一気に上る、早足で歩く。暮らしの中の短くて激しい動き「VILPA」が1日3回あった人は、なかった人より死亡のリスクが大きく低かった。運動しない2万5,000人の、手首の記録から。
画面で目が疲れたら「20-20-20」20分ごとに、6メートル先を20秒。2週間で症状は減ったが、やめると戻った
目の専門家が広くすすめてきた「20-20-20」の決まり。実は、効くかを確かめた研究はほとんどなかった。スペインなどの研究者がパソコンにソフトを入れて試すと、目の疲れや乾きは減った。ただし、知らせを止めて1週間で元に戻った。
電子レンジは、レーダーの研究所で、ポケットのチョコレートが溶けたことから始まった
12歳で学校をやめ、海軍で無線を学んだ技術者パーシー・スペンサー。レーダーの部品マグネトロンのそばで、チョコが溶けていることに気づいた。ポップコーンで確かめ、金属の箱を作った。最初の電子レンジは、高さ1.8メートルだった。
恥ずかしいTシャツに気づいた人は、本人の予想の半分もいなかった人は、思っているほど見ていない
コーネル大学の心理学者が、学生に恥ずかしいTシャツを着せて部屋に入らせた。本人は半分の人が気づいたと思ったが、実際は4分の1にも届かなかった。「スポットライト効果」と、人の目が怖くてやらなかったことの後悔の話。
年を重ねたら、ガジェットに前ほど心が動かなくなった冷めたのではなく、必要なものが決まってきたのかもしれない
新しい機械が出ても「へぇ」で終わる。ポケットの中は何年も前に買ったものばかり。興味がなくなったのではなく、向きが変わったのだと思う。
ミナ ペルホネンは、魚市場で働きながら始まった「せめて100年続くブランド」と紙に書いてから30年
手で描いた柄の布から服を作るブランド、ミナ ペルホネン。1995年に皆川明さんが八王子のアトリエで始め、2025年に30周年を迎えた。名前はフィンランド語で「私」と「ちょうちょ」。
ペルーの山奥には、毎年かけ替えられる草の吊り橋があるインカの時代から500年、村人総出の3日間
アンデスの谷にかかる長さ28mの吊り橋ケスワチャカは、山の草をよった綱でできている。4つの村の人たちが毎年6月、3日かけて作り直す。2013年にユネスコの無形文化遺産になった。
夕方の空でうねる、何千羽もの鳥の群れ1羽が気にしているのは、近くの7羽だけだった
秋から冬の夕方、ヨーロッパの空でホシムクドリの群れが黒い雲のようにうねる。リーダーはいない。それぞれの鳥は、近くの6〜7羽に合わせて飛んでいるだけだった。
思い出は「いちばんの瞬間」と「終わり方」で決まる冷たい水の実験で、7割の人がつらい時間の長いほうを選んだ
14度の水に60秒。もうひとつは、そのあと30秒だけ、1度だけ温かくした水に手を入れ続ける。どちらをくり返したいか聞くと、69%が長いほうを選んだ。カーネマンたちが見つけた「ピーク・エンドの法則」と、終わり方の大切さ。
月曜の朝がつらいのは、気合いではなく「社会的時差ぼけ」かもしれない週末の寝だめで、毎週2時間の時差ぼけをしている
平日は7時、土曜は10時に起きる。眠りの真ん中の時刻で比べると、その差は毎週2時間の時差ぼけと同じだと、ドイツの時間生物学者は言う。中央ヨーロッパでは4割が2時間以上。自分のずれの計算のしかたと、時計を合わせる光の話。
カラオケの最初の機械とされるものを作った人は、特許をとらなかった神戸のスナックで、ひとりの社長のために録ったテープから
譜面の読めないバンドマンが、神戸のスナックで、歌の苦手な社長のために伴奏をテープに録った。それが、100円で5分の機械「8ジューク」になった。2004年、イグ・ノーベル平和賞。理由は「人のひどい歌を我慢することを教えた」。
「ハッピーバースデー」には、2015年まで持ち主がいた始まりは、幼稚園の「みなさん、おはよう」
誕生日の歌を映画で使うと、使用料を払う必要があった。その額は年に最大200万ドルほど。2015年、アメリカの裁判所は、持ち主とされた会社が歌詞の権利を持っていないと判断した。歌のはじまりは、1893年の幼稚園の朝の歌だった。
ポスト・イットは、強くできなかった接着剤から生まれた聖歌集から落ちるしおりが、使い道を教えた
1968年、もっと強い接着剤を目指した研究から、くっつきすぎない接着剤ができた。使い道が見つからないまま5年。教会の聖歌隊で歌う同僚が、日曜ごとに落ちるしおりに困っていた。
雨がほとんど降らないヒマラヤの村は、冬の川の水を高さ20mの「氷の塔」に凍らせて、春まで取っておく。
インド北部のラダックでは、冬の川の水を凍らせて円すいの氷の塔をつくる。電気もポンプも使わない。雨の少ない土地の、春の水不足への答えだ。
自分で組み立てた棚は、少し傾いていても気に入る「IKEA効果」は、最後まで作ったときだけ起きる
自分で組み立てた箱には63%高い値段を、自分で折った折り紙には5倍近い値段をつける。ハーバードなどの研究者が名づけた「IKEA効果」。ただし、組み立ててから壊すと、その愛着は消えた。
「OK」は、1839年のボストンの新聞の悪ふざけから生まれたわざと間違えた「oll korrect」の頭文字
世界中で使われる2文字の、いちばん古い記録は、1839年3月23日のボストンの新聞の2ページ目にある。つづりをわざと間違えて略す、当時の流行り遊び。それを大統領選挙と電信が、世界の言葉にした。
「NO MSG」の不安は、1968年の1通の手紙から始まった昆布だしから生まれたうま味調味料が、疑われ続けた理由
日本の化学者が昆布のだしから取り出した、うま味の正体。アメリカでは「中華料理店症候群」と呼ばれ、長く恐れられた。始まりは、ひとりの小児科医の問いかけの手紙。返事の症状はばらばらで、実験には多くの欠点があった。
焚き火は、火をつける前に決まっている空気の通り道を作る、2つの組み方
焚き火がうまく点かないとき、足りないのはたいてい空気だ。焚きつけ・小枝・薪の順に、ティピー型か井桁型に組む。日本の山火事の原因でいちばん多いのが、たき火だということも知っておきたい。
小麦粉の袋が、花柄のワンピースになったアメリカの農家の女性たちと、パッチワークのキルトの話
アメリカの農家では、小麦粉やえさの布袋を洗って服を縫い、残った布でキルトを作った。袋が花柄になったのは、やさしさか、商売か。端切れから生まれたと思われているパッチワークの、少し意外な歴史。
川に立って、竿を振るフライフィッシングは、戦地から帰った人たちの心の回復に使われている
2005年、アメリカの陸軍病院で、けがをして帰った兵士たちに釣りを教える活動が始まった。PTSD のある退役軍人を調べた研究では、旅のあとに不安や落ち込みが下がった。ただし、まだ「薬」とは言えない理由もある。
スマホの地図の青い点は、相対性理論で毎日直されている直さなければ、1日に約10キロずれる
GPSの衛星の時計は、地上より1日に約38マイクロ秒進む。速さで遅れ、重力で進む、相対性理論のずれだ。1977年、最初の原子時計の衛星は、そのずれを疑う声があったため、補正を「あとからスイッチを入れられる」形で打ち上げた。
テトリスは、ソ連の研究所で、新しいコンピューターを試すために書かれた最初のブロックは、文字でできていた
冷戦のさなかのモスクワ。科学アカデミーの技術者が、絵も描けないコンピューターの性能を試すために、子どものころのパズルをゲームにした。16歳の高校生が手伝い、無料で配られたゲームは、国境を越えていった。
ハイボールは、おじさんの酒を若い人の二杯目に変えた6分の1まで縮んだウイスキーを、ジョッキが救った
2007年、日本のウイスキーの市場は、ピークのころの6分の1まで縮んでいた。若い人1,000人に聞くと、答えは「古くさい」「飲みにくい」「飲む場所がない」。解決のかぎは、半世紀前の飲み方と、ジョッキにあった。
200年前の手紙は、受け取った人がお金を払っていた世界最初の切手「ペニー・ブラック」を作った、元教師の冊子
1840年まで、イギリスの手紙は、届いた人が料金を払うものだった。距離と紙の枚数で決まる、高くて複雑な料金。それを「どこまでも1ペニー、先払い、しるしの紙を貼る」に変えたのは、郵便の役人ではない、ひとりの元教師だった。
「ダイエットは月曜から」は、言い訳ではなかった区切りの日に、人はやる気になる
月曜、月はじめ、誕生日。区切りの日には、ダイエットの検索も、ジムに行く人も、目標を立てる人も増える。ウォートン校の研究者たちは、これを「フレッシュスタート効果」と名づけた。同じ日を「春の初日」と呼ぶだけで、やる気は変わった。
ニューヨークの横断歩道のボタンは、1,000個のうち900個が動いていなかった押しても何も起きないボタンの話
エレベーターの「閉」、横断歩道のボタン、オフィスの温度計。世界には、押しても何も起きないボタンが、思っているより多い。それでも外されずに残っている理由と、押す人をばかにしなくていい理由。
世界でいちばん使われたドラムは、B面を埋めるための6秒だった叩いた人には、1ドルも入らなかった
ドラムンベースも、90年代のヒップホップも、同じ6秒のドラムから作られている。1969年、短すぎた曲を長くするために入れた4小節。2026年、アメリカ議会図書館は、その曲を後世に残す録音に選んだ。
コーヒーを飲んでから、15分眠る居眠り運転の研究から生まれた、昼すぎの眠気の消し方
昼すぎの眠気に、コーヒーか昼寝か。イギリスの睡眠研究所が試したのは、その両方を順番にやる方法だった。運転のミスは、偽の薬を飲んだ日の9%まで減った。
ウェイターは、払い終わった客の注文を忘れた片づかない用事が頭に残る理由と、静かにする方法
終わった仕事はすぐ忘れるのに、終わっていない仕事だけが夜に戻ってくる。100年前のベルリンの店の話から始まった研究と、用事を終わらせなくても頭を静かにする、2011年の実験。
竹内まりやの「プラスティック・ラブ」は、発売当時86位だった30年以上たって、YouTubeが世界に届けた
1985年に86位どまりだった竹内まりやの「プラスティック・ラブ」は、2017年にYouTubeに上がったファンの動画から、世界中で聴かれるようになった。シティ・ポップの名曲が掘り出されるまでを追う。
38歳の男性がよく聴いているのは、14歳のころの曲だった大人の音楽の好みは、10代前半に決まりやすい
大人がよく聴く曲は、10代前半に出会った曲に偏っている。Spotify のデータの分析と、親の世代の曲まで好きになるという研究から、音楽の好みが決まる年ごろを覗く。
スーパーマリオの最初の面は、説明書の代わりだったクリボーとキノコが、遊び方を教えている
1985年の『スーパーマリオブラザーズ』の最初の面「1-1」は、文字の説明なしで遊び方が伝わるように作られていた。クリボーとキノコの置き方に込めた仕掛けを、宮本茂さんの言葉からたどる。
「恋に落ちる36の質問」は、もとは他人と45分で親しくなる実験だった価値観が合うかは、関係なかった
「恋に落ちる36の質問」は、1997年に心理学者アーサー・アロンらが、見知らぬ2人を45分で親しくさせるために作った実験の道具だった。論文の原文から、手順と質問、意外な結果を読む。
ウォーホルのスープ缶は、1枚100ドルでも売れ残った32枚を手放さなかった画商がいた
1962年、ロサンゼルスの画廊に32枚のスープ缶の絵が並んだ。1枚100ドルでも売れたのは数枚。画商アーヴィング・ブラムは売れた絵を買い戻し、32枚をひと組にした。ポップアートの始まりの話。
人生は短いのではない私たちが浪費しているのだ。2000年前の哲学者セネカの「時間の帳簿」
忙しくて自分の時間がない。2000年前のローマでも、人は同じことを嘆いていた。哲学者セネカは「人生は短いのではなく、私たちが浪費している」と書いた。時間の帳簿のつけ方を、訳文で読む。
マイルス・デイヴィス『カインド・オブ・ブルー』は、ほぼ練習なしで録られたジャズでいちばん売れた1枚と、日本の筆の話
1959年に録られたマイルス・デイヴィスの『カインド・オブ・ブルー』は、メンバーが曲を録音の場で初めて演奏した。ドラマーの証言と、ピアニストが解説文に書いた日本の筆の絵の話から、ジャズでいちばん売れた1枚をたどる。
大人になると、友だちができにくい気のせいではなく、足りないのは「時間」だった
大人になると友だちができにくいのは、気のせいではない。親しい友だちになるまでに必要な時間は200時間以上という研究と、30代の孤独の調査、25歳ごろをピークに連絡の相手が減る研究から、今週できる一歩までを書く。
時間を奪われているのは、どっちなのか
寝ている娘を抱えて、ソファから動けない。使えるのは目と耳と左手だけ。時間を奪われていると思った朝に、本当に時間を奪っているのは何なのかを考えた。
緑色の星は、ないはずだった惑星のかけらを取り込んだ星が、初めて「緑」と計算された
緑色の星は、ないはずだった。2026年10月、ウォーリック大学のチームが、惑星のかけらを取り込んだ白色矮星の色を計算し、初めて「緑」と出た。星の色のしくみと、ピンクや紫の星の話。
ティファニーの黄色いダイヤモンドは、半分以上を削って輝きを選んだ150年近く、身につけた人は数えるほど
287カラットの黄色い原石を、128カラットまで削って輝きを選んだティファニー・ダイヤモンド。1972年の「100年後には1,000万ドル」の広告から、身につけた4人、5番街の本店までをたどる。
アロハシャツは、着物の生地から始まった沖縄の「かりゆし」とクールビズまで、夏の仕事着の話
アロハシャツは、ハワイの日系の人たちが着物の生地でシャツを仕立てたのが始まりとされる。アロハ・フライデー、沖縄のかりゆしウェア、環境省のクールビズまで、夏の仕事着をたどる。
新幹線0系の丸い顔は、海軍の爆撃機を設計した人が形にした「美しい形は、空気抵抗が少ない」
1964年に走り出した新幹線0系。その丸い顔を決めた研究室の室長は、戦時中に海軍で爆撃機と特攻機を設計した技術者だった。銀座の講演会、粘土の模型、時速256kmまでをたどる。
わさびの辛みは、すりおろした瞬間に生まれる約400年続く、湧き水の畑の話
わさびの辛みは、すりおろして細胞がこわれたときに生まれる。大阪大学とエスビー食品の発表、農林水産省やJETROの資料から、辛みの仕組みと、静岡で約400年続く湧き水の「水の畑」をたどる。
非常口のマークは、3,337点の応募から選ばれたどのテストでも1位ではなかった
非常口のマークは、3,337点の公募から5種類のテストで選ばれた。総合1位の作品は、どのテストでも1位ではなかった。煙の中の実験から、パリの会議の拍手、1987年のISO承認までをたどる。
NASAが操縦席で試した「26分の昼寝」管制官が居眠りした夜、その研究者は昼寝を訴えた
2011年、管制官の居眠りで2機が管制なしで着陸した。17年前にNASAで操縦席の昼寝を研究した人物は、そのとき昼寝を訴えた。研究の中身と、日本の厚生労働省の指針の目安をたどる。
撃ち合っていた兵士たちが、クリスマスの夜に歌い出した1914年の「クリスマス休戦」
1914年のクリスマス、西部戦線で敵味方の兵士が塹壕から出て握手を交わした。教皇の呼びかけ、歌と贈り物、サッカーの真偽、そして翌年は起きなかった理由を、記録からたどる。
ゲームボーイの画面は白黒だった花札の機械を直していた人が信じた「枯れた技術」
ゲームボーイの画面は、色のない4段階の液晶だった。色つきの競合機が出ても売れた理由を、横井軍平の「枯れた技術の水平思考」と、発売当時の価格・電池の比較からたどる。
ロレックスで世界一高く売れた腕時計は、ポール・ニューマンが娘の恋人に手渡した1本だった
俳優ポール・ニューマンが、1984年に娘の恋人へ手渡した腕時計は、2017年に約1,775万ドルで売れ、ロレックスの競売最高額になった。裏ぶたの言葉や、売れ残りだった文字盤まで、その物語をたどる。
ジントニックは、マラリアの薬から生まれたその話は、どこまで本当か
ジントニックは、マラリアの薬から生まれた、という話をよく聞く。キニーネの歴史、1858年のトニックウォーターの特許、1868年の最初の記録、専門家の見方まで、記録をたどって確かめる。
バーコードで最初に読み取られた商品は、10個入りのガムだった
レジの「ピッ」が最初に鳴ったのは1974年6月26日。読み取られたのは、ガム10個入りだった。バーコードの最後の1桁(チェックデジット)が何をしているのかも、手で計算して紹介する。
ジーンズは、洗いすぎなくていいリーバイス自身が出している洗い方
ジーンズは何回はいたら洗うのか。デニムの本家リーバイスの公式ヘルプは「約10回はいたら」。洗濯機での洗い方、乾かし方、新品・黒・白・生デニムの扱いまで、ページの内容を紹介する。
人が増えると、摩擦が増える面倒に感じたら、連絡の線を数えてみる
人が増えると、摩擦が増える。そのちょっと面倒な気持ちを、連絡の線の数、ブルックスの法則、綱引きの実験から数えて、晴らしてみる。20人を5人ずつに分けると、線は46本になる。
走れない人のための走り方最初は「1分走って、1分半歩く」でいい
走ってみたいけれど続かない人へ。イギリスのNHSが出している9週間の計画は、最初の週が「1分走って、1分30秒歩く」。始め方のコツと、日本の運動ガイドを紹介する。
ラジオ体操は、郵便局の保険の部署が、朝の体操として始めた
朝のラジオ体操を始めたのは、郵便局の保険を担当していた逓信省の簡易保険局だった。1928年の放送開始までと、そのあとの移り変わりを、かんぽ生命の年表で、たどってみる。
最初のウェブカメラと呼ばれるカメラは、研究室のコーヒーポットを見ていた
1991年、ケンブリッジ大学の廊下。階段をのぼったのに、ポットは空っぽ。そんな小さな「がっかり」から、世界中の人が見る1台のカメラが生まれた、最初のウェブカメラと呼ばれる話。
おみくじ入りのクッキーは、サンフランシスコの日本庭園で生まれたと言われている
おみくじ入りのクッキーの故郷は、中国ではなく、サンフランシスコの日本庭園かもしれない。京都のおせんべいと、いくつもの「うちが元祖」の話を、報道と Wikipedia をたどって読む。
ゲーム理論の出発点の論文の題は、「みんなで遊ぶゲームの理論」だった
6歳で父と古代ギリシャ語の冗談を言い合った天才ノイマンが、1928年に「みんなで遊ぶゲーム」の論文で示した、ゲームで損をしない手の選び方を、じゃんけんで読む。
ファスナーの最初の特許の名前は、「靴のための留め金」だった
毎日上げ下げするファスナー。1893年の最初の特許の題名は、「靴のための、留め金の掛け外し」だった。2件の米国特許の原文と、二次資料をたどって、その来歴を読む。
ポンペイの軽食店のカウンターには、看板のような絵が描かれていた
2019年、ポンペイの小道の角で見つかった軽食店(テルモポリウム)。カウンターには、海の精の絵と、「ほとんど看板のよう」と説明される絵があった。公式の説明をたどる。
2300年前の「一杯」が、青銅の壺の中に残っていた
中国北部の戦国時代の墓から出た青銅の壺に、およそ3.7リットルの液体が残っていた。二重の封で守られた、2300年前の穀物の酒の正体を、分析の結果と報道をたどって読む。
月へ行ったロケットのコンピュータの記憶は、電線を磁性体の輪に通して、人の手で「編まれて」いた
アポロの誘導コンピュータの、書き換えられないプログラム用の記憶は、電線を小さな磁性体の輪に通して作られた。NASAの歴史資料などをたどり、確認できたことと、できなかったことを分けて読む。
月に5秒しかずれない腕時計が、時計の世界を変えた
1969年12月25日に売り出された、世界初のクォーツ腕時計「クォーツ アストロン」。月に5秒しかずれない精度と、技術の公開が、時計の世界をどう変えたのか。セイコーミュージアムの説明をたどる。
ジーンズの鋲は、丈夫なズボンを頼まれた仕立て屋の工夫から始まった
ジーンズのポケットの角にある、小さな金属の鋲(リベット)。1873年の米国特許の原文と会社の説明、公文書館のブログが紹介する証言をたどり、なぜズボンに金属を打ち込んだのか、そして後ろポケットの鋲がたどった道を覗く。
「1日1万歩」は、歩数計の名前になる前からあった
健康の目安として知られる「1日1万歩」は、1965年に発売された日本の歩数計の名前に出てくる。会社の説明と、研究者の見方をたどり、そのあと研究が何を確かめたのかを、歩数をすすめることなく眺める。
何を止めて、何を残すか半世紀前の探査機の、省エネの話
1977年に飛び立った探査機は、毎年少しずつ減っていく電力で、いまも観測を続けている。何を止め、何を残すのか。その選び方を、NASAの発表から、ゆっくり読んでみた。
山道を走るための靴を、街で最初に選んだのは誰だったのか
山道を走るための靴が、パリのセレクトショップから、ファッションの世界へ。最初に選んだのが誰かは、はっきりしない。資料に残る出来事をたどりながら、道具が「かっこいい」と見つけ直される過程を覗く。
AIの時代に、なぜ「本を読む人」みたいな服が注目されているのか。
ツイードやコーデュロイ、ローファー。どこか「本を読む人」みたいな服が、なぜ今、格好よく見えるのか。AIの時代との関係を、断定せずに、少しだけ考えてみた。
ミモレットの皮には、チーズダニの仕事が入っている
ふつうのチーズでは払われてしまうダニが、ミモレットでは歓迎される。数年かけて皮をかじらせ、出荷前に空気とブラシで落とす、少し変わった熟成の話。
昔の自分に、ふいに会いにいく
昔好きだった漫画や音楽を、大人になってからもう一度見ると、なぜか泣きそうになることがある。作品が変わったのではなく、時間を重ねた自分のほうが変わったのかもしれない。
海底で見つかった「金色の球」2年半、誰にも正体がわからなかった
卵か、海綿か、サンゴか。研究者たちを悩ませた金色の球の正体は、ちょっと意外なものだった。
大人になると、なぜ昔好きだったものがまた面白くなるのか
昔好きだった漫画や音楽を、大人になってからもう一度覗いてみる。昔とは違うところが面白くなるのはなぜなのか。変わったのは作品ではなく、自分なのかもしれない。
人間はなぜ、目的もないのに知らない世界を覗きたくなるのか
調べるつもりのなかった国や、行く予定のない街が、なぜか気になってしまう。「情報ギャップ」や新しいものへの反応をヒントに、目的のない好奇心と寄り道の面白さを考えてみた。
AIが進むほど、「何もしない時間」が欲しくなる。
AIで仕事は速くなったのに、頭は休まらない。だから、効率とは関係のない「何もしない時間」を過ごせる場所を作ってみた。「大人の遊び」が生まれた理由を書いた、最初の記事だ。