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38歳の男性がよく聴いているのは、14歳のころの曲だった。大人の音楽の好みは、10代前半に決まりやすい
大人がよく聴く曲は、10代前半に出会った曲に偏っている。Spotify のデータの分析と、親の世代の曲まで好きになるという研究から、音楽の好みが決まる年ごろを覗く。
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車の中で流すのは結局いつもの曲。新しい曲も聴いてはみるけれど、気づけば昔のプレイリストに戻っている。
30代になってそんな自分に気づく人は多いと思う。これは気のせいではないらしい。
「Creep」をよく聴いているのは、38歳の男性
2018年2月、アメリカのデータ分析家セス・スティーブンズ=ダビドウィッツが、ニューヨーク・タイムズに分析を書いた。使ったのは音楽配信のSpotifyから提供されたデータ。どの年齢の男性と女性が、どの曲を、どれだけ聴いているか。
調べたのは、1960年から2000年までに、アメリカのビルボードのチャートで1位になった曲だ。
たとえばレディオヘッドの「Creep」。1993年の曲だ。この曲は当時38歳の男性のあいだで、160位台に入るほど聴かれていた。ところがその10歳上の人たちや、10歳下の人たちのランキングでは上位300曲に入っていない。
38歳の男性は曲が出た1993年にちょうど14歳ごろだった。
男性は13〜16歳、女性は11〜14歳
ほかの曲も同じような形をしていた。
男性が大人になってから聴く曲は、13歳から16歳のあいだに出た曲に集まっていた。女性はもう少し早く、11歳から14歳。女性がよく聴く曲は、13歳のころに出たものが多かった。
20代前半に出会った曲は、10代前半の曲の半分ほどしか、大人になってからの好みに影響していなかったという。
親の若いころの曲まで、好きになる
もうひとつ面白い研究がある。
2013年、アメリカ・コーネル大学の心理学者キャロル・クラムハンスルらが、大学生62人に、1955年から2009年までのヒット曲を、1年に2曲ずつ聴いてもらった。そして思い出や好み、心の動きを聞いた。
すると自分が生まれる前の曲にもはっきりした山が出た。1980年代のはじめ、学生たちの親が20〜25歳くらいだったころの曲だ。もっと小さい山が、1960年代の曲にもあった。祖父母から伝わったのかもしれないと研究者たちは考えている。
クラムハンスルはこう話している。音楽は世代から世代へと伝わり、思い出や好み、感情の動きをかたちづくる。
家で流れていた音楽は自分の好きな音楽として残っていく。
好みは、変わらなくていい
ただし、Spotifyのデータの分析は、配信でよく聴かれている曲を数えたものだ。なぜ10代前半なのかはっきりした答えが出ているわけではない。
それでもあの頃の曲を聴くと落ち着く理由は少し見えてくる。その曲は、14歳の自分と一緒に覚えた曲なのだ。
14歳の年のプレイリスト
ためせることがある。自分が14歳だった年を数えてその年のヒット曲を並べてみる。
たぶん半分くらいは今でも歌える。新しい曲が入ってこないのは耳が古くなったからではない。14歳の自分がまだ一番いい席に座っているだけだ。
出典
- NME「New study confirms that late-30s men love Radiohead's 'Creep' the most」(2018年2月12日)
- Digital Music News「Study Finds that Most People Have Formed Their Lifelong Musical Tastes by Age 14」(2018年2月12日)
- Cornell Chronicle「Young adults are fond of their parents' music, too」(2013年9月11日)
- Association for Psychological Science「Young Adults Reminisce About Music From Before Their Time」(2013年9月)
情報確認:2026年10月


