1970年代風のスーパーのレジ。笑顔の女性の店員が、黄色いガムの箱のバーコードを、赤い光の出るスキャナーに当てている。レジの表示は「0.67」。AIで作ったとみられる絵で、実際の写真ではない

CURIOUS・・記事内容:約2分

バーコードで最初に読み取られた商品は、10個入りのガムだった

レジの「ピッ」が最初に鳴ったのは1974年6月26日。読み取られたのは、ガム10個入りだった。バーコードの最後の1桁(チェックデジット)が何をしているのかも、手で計算して紹介する。

※生成画像

1974年6月26日

レジで「ピッ」と鳴る。あの音が最初に鳴った日がある。

舞台はアメリカ・オハイオ州トロイのマーシュ・スーパーマーケット。NCRのスキャナーが読み取ったのは、リグレーのガム10個入りの1パックだった。

読み取った時刻は午前8時1分。レジの表示は67セントだったと伝えられている。ガムは「ジューシーフルーツ」とする資料が多い。

そのガムの包みはワシントンのスミソニアンの博物館で展示されていると言われる。ただ、実物なのか複製なのかは資料によって書き方が違う。

最後の1桁は検算のため

バーコードの下には数字が並ぶ。アメリカのUPC-Aは12桁。この最後の1桁は「チェックデジット」といって、読み取りや入力の間違いを見つけるための数字だ。

計算のしかたはこうだ。例として、最初の11桁「03600029145」を使う。

  1. 1・3・5・7・9・11番目の数字をたして3倍する。0+6+0+2+1+5=14。3倍して42
  2. 2・4・6・8・10番目の数字をたす。3+0+0+9+4=16
  3. 1と2をたす。42+16=58
  4. 10で割った余りを出す。58なら8
  5. 10から引く。10−8=2

これが12桁目になる。1桁でも読み間違えると、この計算が合わなくなりやすい。

日本の商品のバーコード(JANコード。標準は13桁)にも、最後にチェックデジットがある。

設計した人

いま使われている形のUPCは、IBMのジョージ・ローラー(George J. Laurer)の案が採用された。

「ピッ」の中身

ガムの1パックから始まった小さな音は、最後の1桁に守られながら、50年以上たったいまも毎日くり返されている。

次にレジで「ピッ」と鳴ったら、ちょうど数字の正しさが確かめられたところだと思ってみてほしい。見慣れた日常の裏側には、ひそかな物語がいくつも隠れている。

出典

情報確認:2026年10月

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