夜の部屋。琥珀色のランプの下で、レコードプレーヤーが回っている。奥の棚には、レコードと古い本。手前に革の椅子。

WORLD 098 STORIES

CULTURE &HOBBY

人が夢中になるものの、裏にある話。

  1. 黒い背景に、金色に光る丸い円盤。表面に、レコードと針の絵、波形、放射状の線の地図、2つの小さな丸が線で刻まれている。ボイジャーの金のレコードには、55の言葉の「こんにちは」と、雷とキスの音が入っている1977年、宇宙に投げたびん1977年に打ち上げられた探査機ボイジャーには、宇宙の誰かに向けた金色のレコードが積まれている。55の言葉のあいさつ、地球の音、90分の音楽、115枚の絵。カバーには、拾った誰かへの説明書が刻まれている。
  2. 暗い赤い光の酒場のカウンターに、古い金属のマイクと、ウイスキーの小さなグラスが2つ。AIで作った絵で、実際の写真ではない。カラオケの最初の機械とされるものを作った人は、特許をとらなかった神戸のスナックで、ひとりの社長のために録ったテープから譜面の読めないバンドマンが、神戸のスナックで、歌の苦手な社長のために伴奏をテープに録った。それが、100円で5分の機械「8ジューク」になった。2004年、イグ・ノーベル平和賞。理由は「人のひどい歌を我慢することを教えた」。
  3. 雪の窓辺の薄暗い部屋で、古いコンピューターの画面が緑色に光っている。手前にキーボード、右にデスクライト。AIで作った絵で、実際の写真ではない。テトリスは、ソ連の研究所で、新しいコンピューターを試すために書かれた最初のブロックは、文字でできていた冷戦のさなかのモスクワ。科学アカデミーの技術者が、絵も描けないコンピューターの性能を試すために、子どものころのパズルをゲームにした。16歳の高校生が手伝い、無料で配られたゲームは、国境を越えていった。
  4. 薄暗いスタジオの、古いドラムセット。スネアドラムの上に、木のスティックが2本置かれている。AIで作った絵で、実際の写真ではない。世界でいちばん使われたドラムは、B面を埋めるための6秒だった叩いた人には、1ドルも入らなかったドラムンベースも、90年代のヒップホップも、同じ6秒のドラムから作られている。1969年、短すぎた曲を長くするために入れた4小節。2026年、アメリカ議会図書館は、その曲を後世に残す録音に選んだ。
  5. 夜の車の窓越しに、ピンクや紫や青の街の灯りが、大きな丸いぼけになって浮かんでいる。AIで作った絵で、実際の写真ではない。竹内まりやの「プラスティック・ラブ」は、発売当時86位だった30年以上たって、YouTubeが世界に届けた1985年に86位どまりだった竹内まりやの「プラスティック・ラブ」は、2017年にYouTubeに上がったファンの動画から、世界中で聴かれるようになった。シティ・ポップの名曲が掘り出されるまでを追う。
  6. 暗い部屋で、古いブラウン管テレビが光っている。画面には青空とレンガの床と緑の丘の、ドット絵の景色。床にコントローラー。AIで作った絵で、実際のゲーム画面ではない。スーパーマリオの最初の面は、説明書の代わりだったクリボーとキノコが、遊び方を教えている1985年の『スーパーマリオブラザーズ』の最初の面「1-1」は、文字の説明なしで遊び方が伝わるように作られていた。クリボーとキノコの置き方に込めた仕掛けを、宮本茂さんの言葉からたどる。
  7. 白い壁の白い棚に、同じ柄の赤と白の缶が2段に並んでいる。AIで作った絵で、実際の作品の写真ではない。ウォーホルのスープ缶は、1枚100ドルでも売れ残った32枚を手放さなかった画商がいた1962年、ロサンゼルスの画廊に32枚のスープ缶の絵が並んだ。1枚100ドルでも売れたのは数枚。画商アーヴィング・ブラムは売れた絵を買い戻し、32枚をひと組にした。ポップアートの始まりの話。
  8. 暗い紺色の木の机の上に、白い紙と筆。紙には、墨で引いた2本の線。手前に金色のトランペットが置かれている。AIで作った絵で、実際の写真ではない。マイルス・デイヴィス『カインド・オブ・ブルー』は、ほぼ練習なしで録られたジャズでいちばん売れた1枚と、日本の筆の話1959年に録られたマイルス・デイヴィスの『カインド・オブ・ブルー』は、メンバーが曲を録音の場で初めて演奏した。ドラマーの証言と、ピアニストが解説文に書いた日本の筆の絵の話から、ジャズでいちばん売れた1枚をたどる。

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